コンデンサの基本電気をためる部品。電源の安定化、サーボのリセット対策、チャタリング
コンデンサは電気を一時的にためて放出する部品です。電子工作で最初に出会うのは「電源のそば」と「ボタンのそば」。前者は電源のふらつきを抑え、後者はスイッチのバタつきを抑えます。計算より「どこに何 μF を置くか」の定番を覚えるのが近道です。
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01 — WHAT IT DOES
何をする部品か
- 2 枚の金属板の間に電気をためる。単位はファラド(F)。電子工作で使うのは pF(ピコ)、nF(ナノ)、μF(マイクロ)
- 直流は通さない(充電が終わると電流が止まる)。変化する電圧だけを通す
- 電圧の急な変化をなだらかにする。「電圧の変化に抵抗する部品」と考えると分かりやすい
マイコンが急に電流を使うと電源電圧が一瞬低下します。そばに置いたコンデンサ(貯水池)が不足分を補って電圧降下とマイコンのリセットを防ぎます。
02 — TYPES
種類と見分け方
| 種類 | 見た目 | 容量 | 極性 | 用途 |
|---|---|---|---|---|
| セラミック | 小さな円盤 | pF〜0.1μF | なし | 0.1μF のパスコン、ノイズ除去 |
| 積層セラミック(MLCC) | 小さな青・黄の粒 | 0.1〜数十μF | なし | セラミックの高容量版。パスコン |
| 電解 | 円筒形、足 2 本 | 1μF〜数千μF | あり(長い足が +、側面の帯が −) | 電源の平滑、サーボや LED の電流変化の吸収 |
表示の読み方:セラミックの「104」は 10 × 10⁴ pF = 100,000pF = 0.1μF。「103」= 0.01μF、「105」= 1μF。電解は「100μF 16V」のように直接書いてあります。
03 — DECOUPLING
パスコン — 電源ピンのそばの 0.1μF
IC の電源ピンと GND の間に 0.1μF のセラミックコンデンサを置きます。これを「パスコン(バイパスコンデンサ)」と呼び、IC が急に電流を使ったときの電圧の落ち込みを吸収します。市販のボードやモジュールには最初から載っているので、自分で IC(センサー IC、モータードライバ)を使うときに思い出します。
- できるだけ IC のピンの近くに置く(配線が長いと効かない)
- 0.1μF が定番。大きな電流変化があるなら 10〜100μF の電解を並列に足す
04 — BULK
サーボ・モーターと大きなコンデンサ
サーボが動き出す瞬間は大きな電流を吸い、電源電圧が一瞬落ちてマイコンがリセットすることがあります。サーボの電源線と GND の間に 100〜470μF の電解コンデンサを入れると、この落ち込みを緩和できます。根本対策は別電源ですが、まずこれを試します。
サーボのすぐそばに大容量コンデンサ(100〜470μF)を配置。極性を間違えると発熱・破裂するため、帯(−側)を必ずGND側へ向けます。
05 — DEBOUNCE
ボタンのバタつき(チャタリング)を抑える
ボタンは押した瞬間に接点が何度もバウンドし、マイコンは 1 回の押下を数回と数えます。プルアップ入力のボタンの両端に 0.1μF を入れると、電圧の変化が鈍って 1 回に見えます。ソフトウェアでも対策できます(→ ボタンで LED を操作する)。
ボタンの両端に0.1μFのコンデンサを入れることで、接点バウンドによる急峻な電圧振動を滑らかにし、1回の安定した入力として検出させます。
06 — RC
充電にかかる時間(時定数)
抵抗を通してコンデンサを充電すると、τ(タウ)= R × C 秒で約 63% まで充電されます。10kΩ × 0.1μF = 1ms、10kΩ × 100μF = 1 秒。この「時定数」がチャタリング対策やタイマー回路、ノイズ除去フィルタの基本になります。
07 — WATCH OUT
注意点
逆につなぐと発熱・破裂します。長い足が +、側面の帯が −。セラミックには極性がありません。
「16V」なら 16V まで。使う電圧の 2 倍程度の耐圧を選びます(5V なら 10〜16V、12V なら 25V)。
数百 μF 以上をつないだ回路は、電源を切った直後に端子をショートさせないようにします。
08 — CHECK YOURSELF
理解チェック
Q1「104」と書かれたセラミックコンデンサの容量は?答えを見る
10 × 10⁴ pF = 0.1μF
Q2サーボを動かすとマイコンがリセットする。最初に試すのは?答えを見る
サーボの電源と GND の間に 100〜470μF の電解コンデンサ。それでもだめなら別電源 + GND 共通。
